水巻町議会議員アンケート結果

水巻せいさく研究所では、水巻町議会議員に対し、「水巻町の行財政に関する町議会議員への意識調査」を行いました。
令和4年1月4日 議員14名へ調査票を郵送
1月28日 郵送による回収
回収率 14名中2名(14%)
町議会議員の皆様、ご協力ありがとうございました。
水巻町議会議員の紹介
2022年1月現在の水巻町議会議員は以下の方々です。
白石 雄二(水清会) 船津 宰 (有志会)
大貝 信昭(水清会) 高橋 恵司(有志会)
廣瀬 猛 (水清会) 久保田賢治(公明党)
津田 敏文(水清会) 松野 俊子(公明党)
住吉 浩徳(さつき会) 水ノ江晴敏(公明党)
入江 弘 (さつき会) 岡田 選子(共産党)
山口 秀信(有志会) 中山 恵 (共産党) (敬称略)
なお、元町議会議員の古賀信行氏にも、同様の方法で回答してもらいました。
以下の回答欄には、各議員の苗字(敬称略)を掲載しています。
さあ、それでは、結果を見てみましょう!
1.水巻町の財政について
質問1-1.現在の水巻町行政の財政運営について、どのように評価されていますか?
ア.とても良好
イ.おおむね良好
ウ.少し問題がある
エ.大いに問題がある
オ.無回答
無返送
0
0
0
古賀
岡田
中山
白石、大貝、廣瀬、津田、住吉、入江、山口、船津、高橋、久保田、松野、水ノ江
「オ.無回答」を選択した岡田議員の注釈
毎年の9月の決算議会において、町財政運営のわが党の考え方については、細かく議論をしています。是非、決算委員会と本会議の議事録をお読みになって頂きたいと思います。ひと言で答えられる内容ではありません。
質問1-3.アまたはイと答えた方へお尋ねします。
借金を減らしていくために、水巻町行政は何をすべきだとお考えですか?
ご記入ください。
(岡田議員)
借金ー何のための借金か、町民が要望しているものか、ムダなものではないのか、よく吟味研究して借金するべきです。しかし、日本政治のあり方、借金のしくみは、公共工事などには借金がしやすくなっています。低い利率で貸し、借りるチャンスも作ります。交付税措置もあります。特典もつけて、公共工事ー企業に利益をもたらすしくみになっています。借金が全て悪いのではありません。現金だけで行政運営ができる訳でもなく、また、するべきではないことはご承知の事と思います。
(中山議員)
私は、一年生議員でございます。現在、勉強中です。今後の町政について、しっかりと目配りし、住民目線で活動する決意です。
(古賀元議員)
水巻の借金を減らすには、町の三役、議員の歳費の大幅カット、職員を最低でも20%カット。町が所有する全ての建築構造物の修理(リフォーム)で修理の期間を延ばしたり、建築単価を下げること(北九州市は、耐用年数70年で坪単価約72万円、水巻町は耐用年数約40年で約100万円以上と高すぎる)。職員や町民が出来ることは仕事をして貰う(長野県下條村では、村役場が10年間で10億円の資材を提供し、村民に工事をして貰った。その結果、村の借金が減り、基金(貯金)が増えた)。
質問2-2.議員報酬に日当制を導入している自治体があることをご存じでしたか?
ア.知っていた
イ.知らなかった
ウ.無回答
無返送
岡田
古賀
0
中山
白石、大貝、廣瀬、津田、住吉、入江、山口、船津、高橋、久保田、松野、水ノ江
質問2ー3.町予算を節約するために、議員報酬を日当制にすることについて、どう思いますか?
ア.大いに賛成
イ.どちらかというと賛成
古賀
0
ウ.どちらかというと反対
0
エ.大いに反対
岡田
中山
オ.無回答
0
無返送
白石、大貝、廣瀬、津田、住吉、入江、山口、船津、高橋、久保田、松野、水ノ江
「エ.大いに反対」を選択した岡田議員の注釈
議会があるときは議会活動を真剣に行い、議会がないときには、議会活動を行うための準備や勉強、議会報告そして日頃の町内での議員活動を365日休みなく切れ目なく行っている者に対して、ただ議会に出席することが議員の仕事かのような日当制の考え方は不本意であり、賛成できません。
3.政策理念について
質問3-1.あなたはどのような政策理念をお持ちですか? ご記入ください。
(岡田議員)
日本共産党は1922年、国民の苦難軽減のために、ちょうど100年前に生まれた政党です。天皇制国家の軍国主義の下、命がけで国民の命、国民が主人公を貫き、平和を求め、戦争に反対をした唯一の政党です。立党当初から国民が主人公の政治を目指し、運動し、権力や世の強き者とたたかい、いつも弱い人の立場で、誰もが暮らしやすい世の中をつくるために活動してきました。お金のない人も身体の不自由な人も差別なく個人としての権利が守られ、自由に生きていける社会を目指しています。ですから税金は福祉や教育にまず振り向けるべきだと考えます。ムダな公共事業で税金が大企業に流れるのではなく、本来、町民ひとり一人の意見・要望をよく聞いてから、行政をボトムアップで進めていくべきだと考えます。その住民要望を議会に届け、行政に反映するのが議員の仕事・役割の一つです。
(中山議員)
党の方針を軸に考え、住民目線、町民のみなさまのおひとりの声をしっかり聞き、議会へ届ける決意です。
(古賀元議員)
町民全体の政治意識を高めること(先進する人々が啓蒙し、町民全体を政治、文化、歴史等々、客観的に判断する人間になって貰うこと)。
質問3-2.あなたはその政策理念を実現するために、どのような取組みを行っていますか? ご記入ください。
(岡田議員)
住民が何に困っているか、何を望んでいるかなど、対話を大切にし、今の日本の政治の何が問題か、自分たち、孫、子、未来の日本に責任がもてる政治が行われているのか、常に学び、チェックし、町民と対話し、訴え、アピールしていく。具体的に議会で取り上げ、発言し、議論をたたかわせている。
(中山議員)
相談事があれば、すぐに対応をしております。
(古賀元議員)
高すぎる工事費や町の三役、議員、職員の人件費を過去49年間、町民に知らせている。
4.水巻町の課題について
質問4-1.水巻町は、現在、どのような課題に直面しているとお考えですか? ご記入ください。
(岡田議員)
水巻町だけではなく、日本全国、少子高齢化社会です。東京一極集中も、コロナ禍で少し崩れつつありますが、地方はそれぞれ努力をしながら、行政運営をしています。教育や福祉に国家予算をしっかりと振り向けてくれれば、地方自治体が独自に単費で予算計上しなくてもいいんです。しかし、国の流れが自己責任論で、弱い者にはサービスを打ち切ろうという方向です。福祉の予算は高齢者が増えているのに削減して負担ばかり増やそうとしています。国の社会保障、医療、福祉削減の政治の流れから、いかに水巻町民の生活を暮らしを守っていくか、町がいかに防波堤となり得るかが、今後の最大の課題と考えます。そして、その前提に国の政治の流れを変えるためにもしっかり働きます。
(中山議員)
コロナ対策だと思います。仕事、学校生活いろんな事があり、悩んでいますが、町民の生活を守っていく町政であるべきだと思います。
(古賀元議員)
町長をはじめ、議員、職員が、町民が納めた税金を効率よく使っていない。お金を節約し、住民サービスや低所得者への経済的援助に回す。
質問4-2.その課題に対して、どのような取組みを行っていますか? ご記入ください。
(岡田議員)
町民の中に入って行き、負担増反対の署名を集めたり、次の国政選挙で自分たちの暮らしを守る政党、共産党を伸ばしてほしいと対話、宣伝、アピールし、世論づくり、支持拡大の活動に取り組んでいる。
(中山議員)
町民のみなさまの声を聞く、すぐに対応していく。一つ一つの積み重ねが大切と思います。
(古賀元議員)
戸別配布のビラで、他の自治体の良い所を町民に知らせている。
5.より良い水巻町にするために
質問5.より良い水巻町にするために、今後何が必要だとお考えですか? ご記入ください。
(岡田議員)
議会制民主主義のもと町民のみなさんにしっかりと町政にも国政にも目を向け関心をもって、水巻町のみならず、この地球を未来に手渡すために、何ができるか考え行動することが重要であると考えますが、それには大変な時間もかかり、なかなか進まないのは、日本の教育のあり方にも一因があると考えます。民主主義がまだまだ日本では浸透していない。今の政治のあり方を変えることが、まず一番必要です。
(中山議員)
木村様のご意見も伺いたいと思います。女性議員として、話しやすい立場で町民のみなさまと対話が必要と思います。
(古賀元議員)
議会を休日に開催し、現役世代の人が政治に参加出来るようにする事。議会の内容すべてを家庭配信する事(田川市で、本会議も委員会も同時配信している)。議員の日給制。ムダと思われるお金の使い方を廃止する事。

意識調査を終えて
今回の意識調査は、無作為抽出による一般的なアンケート調査ではなく、公職にある町議会議員への個別意識調査です。その中で、回答率が現職議員14名中2名という予想外の結果となりました。回答しなかった真意は計りかねますが、それも一つの意思表示と受け止め、ありのままを公開することにしました。今回のテーマが「町の借金」と「議員報酬」という、ある意味「答えにくい」質問であったということが影響しているのかもしれません。「答えにくい」ということは、とても重要な課題であるということの裏返しの表現です。一町民としての感想ですが、町議会議員の方々には、こうした課題に果敢に取り組んでいただき、自身の考え方や方策を常にもっていただきたいと心から要望いたします。
ご回答いただいた3名の方は、文章の中から、それぞれのお人柄が出ていて、議員の方を身近に感じる内容になったのではないかと思います。ご協力ありがとうございました。
水巻町では、町議会および議員のあり方や役割を規定する『議会基本条例』も『議員政治倫理条例』も、いまだ制定されていません。そうした基本的なあり方を明文化して、町民と議員自身との間で共有していくとともに、報酬を伴うべき議員活動の内容とは具体的に何なのか、報酬を伴わない活動との区別、などを精査してはじめて、議員報酬の妥当性が判断できると思います。「他の市町村に合わしとけばいい」という安直な発想では、新しい地方分権社会の中からは、取り残されていくばかりです。「自分たちの未来は自分たちの意識をもって作り上げていく」という大人たちの強い意志と努力が何より大切になってくると思います。
子供たちの純粋な心のまなざしは、大人の心に鋭く向けられていることを、私たちは自覚すべきだと思います。